ピアニスト矢島愛子のオフィシャルサイト

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Information

ボリス・ペトルシャンスキー/矢島愛子
スペシャルコンサート


恩師ペトルシャンスキー先生(イタリアのイモラ音楽院主任教授)との演奏会です。
前半は先生のソロ、後半は先生と私で1台4手(連弾)を演奏させていただきます。
先生は今年、チャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門の審査員を務められ、この夏には東京音楽コンクールの審査員としても来日されました。
身の引き締まる思いであると同時に、先生と共に作り上げていく音楽はどのようなものになるのだろうかと期待しつつピアノに向かう日々です。

[日時]
2019年9月27日(金)
19:00開演(18:20開場)

[会場]
杉並公会堂 小ホール(東京・荻窪)

[料金]
一般 4,000円、ペア券 6,000円、
学生 2,000円

[曲目]
☆ボリス・ペトルシャンスキー(ソロ)
ショパン
  幻想曲 へ短調 Op.49
  舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
スクリャービン
  幻想曲 ロ短調 Op.28
  ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ長調 Op.30

☆ボリス・ペトルシャンスキー、矢島愛子(デュオ)
シューベルト
  アレグロ(人生の嵐)イ短調 D947
ラヴェル
  マ・メール・ロワ
ラフマニノフ
  6つの小品 Op.11より

[後援]
日本ピアノ教育連盟、日墺文化協会

[主催・お問合せ]
アルペン ミュージック オフィス
TEL.03-5324-2513
http://www.alpenmusic.com


ペトルシャンスキー先生と私

2002年3月、ペトルシャンスキー先生が演奏会とマスタークラスの為に来日され、レッスンを受ける機会を得ました。
受講曲はプロコフィエフの「サルカズム(風刺)」です。
緊張しながら弾き始めると、先生は楽譜を見ながら真剣な面持ちで聴いていてくださいました。
そして弾き終えると待ち構えていたかの様に
「君の先生は誰?誰について勉強しているの? どうしてロシア語がしゃべれるの?」と矢継ぎ早にお尋ねになりました。
「小三から中一の秋まではモスクワでネータ・ガブリーロワ先生に。中一の冬からは東京でコンスタンチン&ジュリア・ガネフ御夫妻に師事しています。」とお答えすると
「それで分かった。君もネイガウス派だったのか‼️ マダム・ガブリーロワもコンスタンチンもジュリアも良く知ってるよ。皆んなネイガウス教授の愛弟子だからね。僕はネイガウス教授の最後の弟子なんだ。そうか、愛子と僕は同門だ。嬉しいねえ。」と破顔一笑されたのでした。
私のつたない演奏をお聴きになり、ネイガウス教授から弟子、孫弟子へと受け継がれてきた流派特有のエッセンスを嗅ぎ取ってくださったのです。

ロシア語を話す小柄な女の子に、プロコフィエフの「サルカズム」のレッスンをされたことが余程印象深かったのでしょうか、翌年来日された折、お電話が掛かってきました。「今、広島に居るんだけど明日はオフなんだ。愛子の家に行ってもいいかい?」
「もちろんです。」
突然の嬉しい御申し出に、私はほとんど夢見心地でお答えしました。
それからは来日される度に我が家にお越しになりました。レッスンをして頂いた後、母の手料理を家族と共に囲み、楽しくおしゃべりするのがお決まりのコースになりました。ドイツへ留学してからも数ヶ月に一度はイタリアの先生宅へ伺いました。先生の音楽に対する真摯な姿勢、作曲家への深い尊敬の心に触れる度、まだまだ勉強が足りない、自分の演奏に満足してはいけない、一生をかけて学び続けるのだと己れを戒めながら歩いて来ました。

この10年の間、私には大きなライブイベントが幾つかあり、音楽中心に生きて行くことが困難な時期もありました。
その間も先生は応援し続けてくださり、何があっても足を止めてはいけない、進み続けなさいと鼓舞してくださいました。

この度、先生と共演させて頂くことになり身の引き締まる思いです。大変な重責だとも感じております。と同時に楽しみでもあります。先生と共に作り上げていく音楽はどのようなものになるのだろうかと期待しつつピアノに向かう日々です。
多くの皆様にお聴きいただけたら幸いです。